連結納税制度の見直しについて

令和元年8月27日に連結納税制度に関する専門家会合から税制調査会に提出された「連結納税制度の見直しについて」では、個別申告方式への移行について提案されています。

しかし、研究開発税制、外国税額控除については、グループ全体で計算する仕組みを残すかどうかが、まだ決まっていません。損益通算以外のメリットとして、研究開発費、外国税額控除をグループ全体で計算するという点が挙げられますが、これが廃止されると、連結納税制度のメリットは損益通算だけになります。

そして、最も大きな論点として、親法人の繰越欠損金について、サーリールールを適用すべきかどうかという点が挙げられます。現行税制では、親法人の繰越欠損金を無制限に連結納税に持ち込めることになっていますが、サーリールールが適用されてしまうと、個別所得の範囲でしか使えなくなるため、今後、新連結納税制度(グループ通算制度)を導入しようとする企業は減っていくと思われます。

平成14年度に連結納税制度が導入された時と異なり、繰越欠損金の繰越期限が10年に伸びています。サーリールールでは、連結納税開始後に発生した欠損金額だけが損益通算の対象になるので、新連結納税制度(グループ通算制度)のメリットは軽減されてしまいます。

さらに、経過措置がどのようになるのかも注目されます。施行されるまで1~2年間の期間を設けるということなので、場合によっては、旧連結納税制度を導入してから、新連結納税制度(グループ通算制度)に移行するという選択肢を採用する企業も出てくる可能性があります。