グループ通算制度について

グループ通算制度の法案が提出されましたが、①帳簿価額修正の計算方法、②帳簿価額修正を行うタイミング(連結納税制度では例外事由がある)、③グループ通算制度内の組織再編、④時価評価不要法人でも欠損金の制限を受けるケース(事業を開始したら常にアウトというわけではないと思う)、⑤離脱時の時価評価が行われるケース、のところは、政省令を見ないと分からないという印象を持っています。

立法論としては、いずれグループ通算制度は強制適用にすべきだと思っています(帳簿価額修正については理論的な裏付けの整理が必要ですが)。その際に、完全支配関係内の組織再編、グループ法人税制(受贈益の益金不算入を除く。)についても、金銭等不交付要件に合わせて、発行済株式総数の3分の2以上にしたうで、支配関係内の組織再編を廃止すべきだと思っていますし、中長期的(10年以上)には、そのような方向性での改正もあり得ると思っています。

実務家の立場としては、現状のグループ通算制度をベースにコンサルティングをしていく必要がありますが、個人的には、グループ通算制度を導入すべき事案は少ないと思っています。そうは言っても、メリットのある会社もありますし、最大のデメリットである時価評価課税が緩和されているので、連結納税制度のときのように、必死に導入をストップさせることもないのかなと思っています。

また、グループ通算制度を開始した後にM&Aを行う場合には、加入、離脱、取止めが生じやすいですが、今回の改正は、連結納税制度よりも難易度が高まると予想しています。政省令を見ないと分からないことが多いですが、政省令が公表された後は、きちんと対応できるようにしたいと思っています。